「何でここにいるの?」 さあ? 事の発端はおそらく、昨日。 帰宅途中、公園で休憩中の平和島と会話したから、だと思う。 別に普通なのに、何で彼は他の人とは長く喋れないのだろう。私も話下手だけど、彼の言葉を聞いているし、ちゃんと自分の言いたいことを言っている。時には注意する事もあるが、今まで彼との会話が平和なまま終われなかった事がない。 実はその疑問は以前、平和島の数少ない話し相手のうちの一人にも漏らしたことがあるのだが、暫く固まっていた彼女がようやく見せてくれた文字はひとこと『お前くらいだ』、と。 付き合っている彼が私をどうしたいのかはわからないが、非日常に連れ込む気がないのだけは知っている。 例えば、外ですれ違っても彼は私に声は疎か視線すら向けない。ここは廃屋とはいえ外だ、声をかけるかけないの問題以前に、何故彼がこんな場所にいるのか全くわからなかった。 そして私もなぜ此処にいるのだろう。平和島と別れ、帰宅途中に後ろからスタンガンを押し付けられ、次に目が覚めたのがこの場所にいた。 「情報屋、これが平和島静雄をおびき寄せるエサだ」 どうやらお取引中のよう。ここは彼の表情か見える位置では無いが、空気がピリピリしている。彼の些細な変化に気付いているのは多分私だけ。この怒りは全員に向けているのに。 知らないとはいえ彼女を拉致した彼らに、平和島との仲を疑われた私に、平和島に対してはいつもか。 あと、私を守れなかった自分の不甲斐なさに。 結局平和島をおびき寄せるエサとなった私の安全が確保された後、彼が一味を寝返り心は彼が、身は平和島がボコボコにしていた。流石戦争コンビと言われるだけある。この二人を敵に回したら、確実に池袋では生きていけない。 「、こいつと付き合うからこうなるんだ」 何か言いたげな彼の言葉を遮る。私も言いたいことがあるの。 「平和島、私、臨也が好きなの」 大切にされてるの。そう言うと舌打された。ありがとう、私の事気にしてくれて。 「臨也、命拾いしたな」 「シズちゃんもね。がいなかったら確実に息の根が止めれたのに」 「だって、臨也の事は好きだし平和島は友達だから、二人がいなくなっちゃうのは、淋しいかなって・・・思うの」 「・・・シズちゃん、やっぱ今死んで」 『臨也に呼ばれて来たが、カタが付いたようだな』 「あ、セルティ。ありがとう、助けに来てくれて」 『いや、私は呼ばれただけだし・・・臨也と静雄は?』 「鬼ごっこ始めちゃった。明日仕事だから、そろそろ帰るね」 『・・・送っていこうか?』 「あ、お願いします」 |