「ショービジネス」 ヒーローとは何か。 おそらく、そう問いかけたメディア王に面と向かってこんな言葉を言った人間は彼女が初めてだろう。 マーベリックは僅かに片眉を上げるも、無言の圧力をかけながら続きを促すマーベリックには笑みを深め、怯むことなく口を開いた。 「45年前に現れた特殊能力を持った彼らをヒーローとして位置付ける事で、彼らに対する無意味な差別からの偏見、恐怖を減少させると共に犯罪への抑制及び牽制に繋がる。彼らを庇護する企業もまたメディアを通して市民に間接的にアプローチを、しかもイメージは正義、つまりプラス。犯罪を娯楽にすることで勧善懲悪の思想は広まり、臨場感溢れる現場に視聴率はうなぎのぼり。これをショービジネスと呼ばずになんと呼べば?」 彼女が牙を魅せたのはこの最終面接、マーベリックとの一対一の場所でのみだ。 彼女が猫を被るのが恐ろしく上手いらしい、ただ飼われているだけの従順な犬達に混ざっても何の遜色も無く実力を発揮してきた。 「して、君にとってのヒーローとは?」 「私自身にとっての、ですか?」 はにっこりと、今まで浮かべていた笑顔とは真逆のそれで、問いに答えた。 「格好いいですよね」 「わざわざマーベリック氏に喧嘩を売るような真似をしてまで此処にいる理由はあるのですか?」 「恋は盲目と言うでしょう?、私の愛するヒーローの側に居れるのならたとえ火の中水の中、メディア王の懐すら厭わないわ」 そう言いのけたは虎徹の腕に自身の腕を絡め、満足そうに微笑む。虎徹は虎徹で直樹の腰に腕を回し、至近距離にいる彼女を更に自分の方へ引き寄せた。 「惚気に来たんですか、貴方は」 「あら、愛するヒーローを追って来た優秀なマネージャーがこれからも宜しくってバディになった貴方に挨拶を兼ねて虎徹に会いに来ただけよ?」 「本音がダダ漏れです。そして自分で優秀って言うと嘘くさいんですが」 「あら、虎徹の為ならたとえ火の中水の「もういいです。おじさんこの人なんとかなりませんか?」」 「・・・愛されてるなぁ、俺」 「おじさん、公私混同するようでしたら・・・」 「あー。バニー、それは大丈夫だ。仕事に関してはコイツ泣きたい位マジだから」 「仕事に関しては泣かせたい位マジな方、ちゃんです!宜しくバニーちゃん」 「僕の名前はバーナビーです。おじさんじゃないんですから、その呼び方やめて下さい」 「あら、親近感湧くと思ったのに」 (仕事中) 「本当に有能だったんですね、貴方」 「え?虎徹と夫婦みたい?いやだわバニーちゃん嬉しい事言っちゃってぇ!もっと言って!」 「(褒めて損した・・・結局面倒な人が増えただけなのか?)」 |